16. 二大企業
習慣というのはおそろしいもので、そこが誰もいない家であろうと、
帰り着いた時には「ただいま〜」と言ってしまうものです。
恥というのはさらに根深いもので、それが独り言であることの照れ隠しに、
「ただいま…… ♪ のあとは、ガラガラチンチン、ガラガラ、イソチンチン ♪ 」
と歌ってしまうものです。
不思議なことに、独り言とはちがって独り歌(=鼻歌)には恥ずかしさが伴いません。
あ、また歌っちゃったと苦笑しておしまい。毎日の、ただいまの儀式です。
もちろん正しくはチンチンではなく「ジンジン」。
キャラクターのかばくんとともに印象深いこの歌は、
コマソン(コマーシャルソング)界の大作詞家・伊藤アキラ先生による、
イソジンうがい薬(明治製菓)のCMソングであります。
やはり伊藤大先生による石丸電気やかっぱえびせん(カルビー)や青雲と同様、
生まれた時から流れていたとしか思えないほどメロディが脳内に浸透しているわけですが、
調べてみればイソジンの発売は1983年(私の生まれは1973年)。
発売と同時にCMを流し始めたとして、10歳からの刷り込みでここまで血肉化するものでしょうか。
そう、潜在的カバ派だった証拠がここにも出てきました。
CMソングがズバ抜けて秀逸だったことは疑いようもありませんが、
かばくんとの取り合わせの妙もあったに違いないのです。
もし、うがい担当のキャラがキリンだったら……
イソジンが今日まで存続できたかどうか、誰にも断言できないでしょう。
この歌を口ずさんだ経験のあるあなたはカバ度が高いといえます。
いつでもカバ界へ、どうぞ。
それにしてもこのイソジンかばくん、ヒポミさんの元にも当然いろんなヴァージョンが集まってますが、
さすが日本で最も有名なカバの一つだけあって、ユーモアと品性のブレンドが見事です。
そして二大企業のもう一翼を担うのが、岡山のお菓子メーカー、その名もカバヤ。
実はカバヤのこと、ジューCがおぼろげに記憶の片隅にある程度で、よく知りませんでした。
私より少し上の世代にはどうやらおなじみで、
また同世代でも箱根の向こうでの認知度は高いようです。(つづく)
ヒポミさんからもらった、
イソジンかばくんのペーパークラフト
(展開図はA4、完成時の体長8cm)
子供の頃、弟の分も奪ってやってしまうほど、
「学習」や「科学」のおまけ工作が大好きだったA子。
しかしこれは難易度が高かった……。
小さいヒダを寄せて寄せて、寄せて寄せて、やっと立体に。
苦労の甲斐あって、下から見上げる姿は愛らしかったなあ!
(翌日、ノリが剝離してしまったので過去形です)
2012-10-02 11:16
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